フォース制御ロボットアーム
WAM Arm

人との共存の為に設計されたロボットアーム
バックドライバブル・ケーブル駆動


WAM Arm



奈良先端科学技術大学院大学

アイオワ大学

マスター・スレーブ

モバイルプラットフォームへ搭載

シカゴリハビリテーション研究所(RIC)
■ 4自由度または7自由度アーム
■ アーム全体での力制御を可能にするバックドライバビリティ
■ ギアレス・ケーブル駆動によるゼロバックラッシュ
■ 最大リーチ1m、平均270度の広域なアーム動作範囲
■ モバイルプラットフォーム搭載に適した小型ベースと低消費電力
■ 高速駆動における慣性を軽減する軽量デザイン
■ 高度技巧的な動作を可能にする運動学的冗長性
■ 独自開発の超小型サーボコントローラ 「PUCK」搭載
■ 外部コントローラ不要の一体型構造


特長

・コントロールキャビネット無し
・低消費電力
・AC又はDC動作
・長く細いリンク構造
・高度なバックドライブ
・安全の為のフォースセンサ無し、
   モーター電源有り/無しでの直接教示
・Cartesianフォース制御
・重力補正
・静音動作
・人間に近い動作
・ハイパフォーマンス空間ベクトル交換
・アンプリファー内蔵
・ブラシレスモーター
・オープンソース C/C++制御ソフト
・1KHzモータートルク制御
・フィールドアップグレード可能な
   ファームウェア
・4-ワイヤバス(電源x2、通信x2)
・各軸ごとに2系統のデジタル入出力信号
・各軸ごとに2系統のアナログ入出力信号
・安全の為に全ジョイントロック無し


・アプリケーション例

モバイルプラットフォームロボット

前腕力覚リハビリテーション(医療)


フォース制御ロボットアーム

1980年代の後半、当時MITで ロボット制御の研究に係わっていたWilliam T. Townsendは、いかに
人間と安全に共存できるロボットを設計できるか、を考えていました。本質的に安全なロボット、
それは従来の方法論とはまったく違ったアプローチが求められました。
すなわち、それまでの産業用ロボットが、ロボットアーム先端部の位置制御によるもので、アームの
姿勢や周辺に及ぼす力についてはまるで考慮されていないという事実がありました。安全性を担保
するにはロボットが生来のバックドライバビリティを持つことが重要と考えたTownsendは、摩擦と
バックラッシュのトレードオフが避けられないギア構造に替えてケーブル駆動による制御方式の採用
に至り、1988年製品化のためにBarrett Technology社を設立しました。

ケーブルとシリンダーによる動力伝導によって、低摩擦と低慣性そしてほぼ
ゼロのバックラッシュを実現、関節トルク制御によるアーム全体のモーション
コントロールを容易にするオープンループ・バックドライバビリティが可能となりました。終端部
のみでなく、アーム全体でロバストに力とトルク制御する、すなわちWhole Arm Manipulator
してWAM Armと名付けられました。

WAM Armは4自由度の標準構成に加え、3自由度の手首モジュールを加えることで、7自由度にすることができます。
また、オプションとして3本指グリッパー BarrettHandや、6軸力・トルクセンサ F/T Sensorが用意されています。
WAM Armの柔軟な制御能力とバックドライバビリティによって、滑らかで正確な関節モーションでの自在な技巧性を
持ちつつ、終端部の位置制御においてもアーム全体のコンプライアンスを実現します。
ヒューマンセントリックなロボットアプリケーションに、WAM Armは大きな可能性を提供します。

仕様

4-DOF7-DOF
 関節数47
 モーター数47
 最大可搬質量4 kg3 kg
 本体質量25 kg27 kg
 最大動作速度(先端部) 3 m/Sec3 m/Sec
 総関節フリクション3 Nm3 Nm
 機械的剛性1.5 x 106 N/m 1.5 x 106 N/m
 制御剛性5000 N/m5000 N/m
 繰り返し位置精度
[関節エンコーダオプション使用時]
1 mm
[0.1 mm]
2 mm
[0.2 mm]
 最大リーチ半径1000 m1000 m
 動作範囲容積3.5 m33.5 m3
 動作範囲J1 300°(-150 ~ 150°)300°(-150 ~ 150°)
J2226°(-113 ~ 113°)226°(-113 ~ 113°)
J3314°(-157 ~ 157°)314°(-157 ~ 157°)
J4230°(-50 ~ 180°)230°(-50 ~ 180°)
J5-344°(-273 ~ 71°)
J6-180°(-90 ~ 90°)
J7-344°(-172 ~ 172°)
 駆動電源24 ~ 80VDC / 50W
 電源ユニット入力100 ~ 240VAC、50/60Hz
消費電力60W
外形寸法279.4 x 127 x 63.5 mm
重量2.27kg
 制御インターフェイスEthernet(有線および無線)、CANbus
 付属品コントロールペンダント、ディスプレイペンダント、メインテナンスキット
 ソフトウェアC/C++ライブラリ、ROS